✽r∞trip|ルートリップ✽
前回、前編・中編では仁淀ブルーの代表的スポット「にこ淵」と「安居渓谷」を巡って、標高1,400mの天狗高原に泊まる一人旅の記事をご紹介しました。
そして今回、感動するほど美しい自然美を満喫したあとは、梼原(ゆすはら)で建築アートめぐり。
予想していなかった観光スポットにも出会い、とても充実した2日目を過ごすことができました。
▼2日目のルート
それではどうぞ。
\この記事の一人旅費用は/
39,920円
詳細はページの一番下へ↓
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隈研吾氏 × 梼原 × 木造建築
木造建築の新国立競技場を設計した隈研吾氏。全国にある隈研吾建築が、観光スポットとして密かに人気を集めています。
豊かな自然に囲まれた、高知県の梼原もその観光スポットのひとつ。
高知と言えば、四万十川や仁淀川、柏島など、全国屈指の美しさを誇る自然が魅力的です。海や川を良いんですが、山もいいんです!
梼原は、町面積の91%を森林が占め、標高が1,400mにもなる四国カルストに抱かれた自然豊かなところなんです。
歴史好きの方は、梼原をご存知かもしれません。
坂本龍馬が幕末の文久2年(1862)春、檮原出身の志士達と脱藩をしたのがここ梼原です。(江戸時代に武士(藩士)が藩(国や領地など)を脱出(勝手にやめる)して浪人になること。家族や故郷との永遠の別れを覚悟しないといけない、大変な事なんです)
緑に囲まれた自然豊かな小さな町。手付かずの自然には、坂本龍馬が脱藩をした当時の面影が、今なお残ります。
坂本龍馬がこの道を通って脱藩をしていなければ今の日本はなかったかも知れません。日本の未来を切り開いた「維新の道」として知られています。
それから130年。
梼原にある木造の芝居小屋「ゆすはら座」が、一人の建築家に大きなインスピレーションを与えました。
1992年、隈研吾氏は古い芝居小屋に出会い、木造建築という建築技術を再発見したといわれています。(隈研吾ギャラリーより)
その芝居小屋「ゆすはら座」は、隈研吾氏が、木造という建築技術を再発見した場所。新国立競技場(隈研吾氏設計)は、この出会いがなければ、もしかしたら存在しなかったかもしれません・・・
梼原は、全国的にメジャーとは言い難いスポットですが、魅力深く、とても素敵な小さな雲の上の町なんです。
雲の上の図書館・三嶋神社
9:10-10:10
天狗高原の朝のドライブを楽しんだ後、最初に向かったのはこの図書館。
ここは本当に、本当に素敵な場所でした。
建物は図書館と福祉施設が連なっていて、どちらも隈研吾氏の設計。
印象的だったのは、キレイな広〜い芝生と、その芝生を挟んだ向こうから聞こえる、園児たちの元気な声。(幼稚園が隣にあるんです)
「建築アート=敷居が高い」というイメージが僕の中であったんですが、ここに来てそのイメージが払拭されました。
梼原の生活空間に、建築物が見事に溶け込んでいるんです。(決して建築評論家ではありません・・・)
もちろん図書館の中も素敵で、雲をイメージした木の天井や、段差のある立体的な構造は「ずっとここで過ごしたい!」と思える、非常に心地よい空間でした。
本に全く興味がない子供でも、ここならめちゃくちゃ本が好きになるだろうな〜
そう感じる図書館です。
あまりの感動に、館内の撮影をド忘れする始末・・・
めちゃくちゃ天気の良い日だったので、真っ青な空と、流れる雲、芝生の緑と、黄色い園児の声で、とてもカラフルな印象をうけました。天候や季節によって、異なる表情を見せるように計算されているようです。
とにかく、素敵すぎる空間が広がっていて、「こんな町に住みたいな〜」と心の底から思うほど。そして、町を散策してみることに。
すると、ちょっと変わった神社を発見!
雲の上の図書館から徒歩5分のところにある「三嶋神社」
鳥居をくぐって境内に続く神幸橋は、梼原川を渡る為のもの。(この川もめちゃくちゃキレイだった!)
境内には大きなハリモミ(朝鮮松)の木が植えられていて、そして、その隣には土俵が。何故?
境内脇から山に続く道があって、それがなんと坂本龍馬脱藩の道、通称「維新の道」
なるほど、ここが坂本龍馬脱藩の道か!!(完全なリサーチ不足)
僕も一応、旅行業界の人間なので、もちろん梼原が坂本龍馬ゆかりの地である事、は知っていました。
ただ、今回は全くのノーマーク。いやいや、ラッキーです。この後、坂本龍馬になりきって、維新の道を駆け上ってみました。
ほんの数百メートルですが、手付かずの道が当時を彷彿させてくれます。
この三嶋神社は、梼原に来たなら絶対に寄りたいマストスポットに勝手に認定されました!
思いもよらない、濃い時間を過ごして次の目的地へ。
隈研吾の小さなミュージアム
10:15-10:55
町中から少し離れて、隈研吾の小さなミュージアムへ。
ここでは、隈研吾×梼原のルーツを辿ることに。
チケットを「雲の上のホテル」のフロントで購入してミュージアムへ。
チケットに記載されているQRコードをかざして入場。無人ミュージアムです。(ホテルとつながっている)
ミュージアムの中はそれほど広くなく、展示物も少量。ただ、建物自体が隈研吾氏の設計なので、非常に見応えがあります。
ミュージアムから、温泉施設を結ぶ木の橋がかかっていて、この「やじろべえ型刎橋(はねばし)」という建築構造が世界でも稀だそうです。
外観から見た木橋がこちら▼とてもインパクトがあります。
涼しい館内で、木の温もりを感じながらVTRを鑑賞。
そして、このミュージアムで気にるスポットを新たに発見!
それは、隈研吾氏が、木造建築の建築技術を再発見したきっかけになる芝居小屋「ゆすはら座」。
ここから車で約10分。町中に「ゆすはら座」や、隈研吾建築の「梼原町役場」「マルシェ・ユスハラ」が密集しているようなので行ってみることに。
梼原町役場・ゆすはら座
11:05-11:30
インパクトのある梼原町役場。
梼原原産の杉材をふんだんに使った外観がとっても印象的。中は普通の役場ですが、ホールに梼原町伝統の茶道が設けられています。
あくまでも役場なので、見学は程々に。
車を役場に止めたまま「ゆすはら座」へ。(徒歩1分)
無人なので、自由に出入りできます。
「これが、隈研吾氏が影響を受けた木造の芝居小屋か〜!!!」
と感慨深く鑑賞。
床がきしむ音に歴史を感じる。静まり返った小屋の中を、優しく照らす太陽の光。雑多に置かれたパイプ椅子はご愛敬。。。。
現存する、高知唯一の本格木造芝居小屋だそうです。とっても貴重ですね。(ちなみに、近畿地方では、出石にある永楽館が近畿最古の芝居小屋)
マルシェ・ユスハラ(まちの駅「ゆすはら」)
11:35-11:55
最後に、物産店とホテルが融合したまちの駅「ゆすはら」へ。こちらも、木の温もりを感じる外観がとっても素敵。ホテルにもなっています。
中では梼原の物販がズラリ。
以上が梼原の建築めぐりの旅です。
全ての建築物を回っての感想は、
隈研吾建築をじっくり楽しむ、という点では、雲の上の図書館と、隈研吾の小さなギャラリーがオススメです!!
高知駅
12:40-12:55
檮原から車で走ること約1時間半。温かみのある町の余韻に浸りながら高知市内へ。
帰りの電車まで、時間がたっぷりあったので、高知駅でいったんレンタカーを返して、路面電車に乗り(6分)「ひろめ市場」へ行くことにしました。
はりまや橋で降りて、日本三大がっかり名所の「はりまや橋」を横目に、歩いてひろめ市場へ。(徒歩10分)
ひろめ市場
13:20-15:00
最後に高知の台所。もう運転しないのでグイッと一杯ビールを頂きます!
カツオのタタキや、屋台餃子など、高知グルメを満喫♪
ひろめ市場で「カツオのたたき」といえば「やいろ亭」!!
ニンニクとワサビでいただく”塩たたき”がさっぱりしてうまい!!ビールによく合う!!
ひろめ市場では、真っ昼間から飲兵衛がたくさん♪
ということで、気兼ねなく昼からお酒を飲んで、高知に思い残すことなし!!
ひろめ市場は何度も来ていますが、独特の雰囲気が最高ですね!!!
あまり飲みすぎると、帰りの南風でとんでもないことになりそうだったので、お酒はほどほどに。(特急南風はとにかく左右に揺れる!!)
いや〜本当に充実した2日間でした!!
高知駅 15:30到着
帰りの電車は▼を利用
高知(16:13発)-新大阪(21:10着) 南風22号/こだま862号
一人旅の詳細費用
ちなみに、今回の旅の費用の詳細はこちら。
項目 | 費用 |
JR | 14,600円 |
レンタカー | 8,170円 |
宿泊 | 13,200円 |
ガソリン | 1,200円 |
高速道路 | 750円 |
昼食 | 2,000円 |
観光 | 0円 |
合計 | 39,920円 |
※記事公開日の料金です。
今回の旅では、「日本旅行のバリ得プラン」を使っています。
新大阪⇄高知の運賃は通常片道9,940円が必要ですが、バリ得プランだと7,300円に!往復で5,280円もお得になるんですね!